糖尿病網膜症

[IMG]硝子体手術準備-5

糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症の一つです。
糖尿病になると、毛細血管が傷つき、周囲の網膜に酸素や栄養が届かなくなります。酸素や栄養の不足を補おうとして、新生血管と呼ばれる異常な血管ができてきます。
新生血管は、網膜前出血や硝子体出血、線維血管膜というかさぶたのような膜の原因になります。網膜剥離をおこすこともあります。

糖尿病網膜症の症状

糖尿病網膜症は、基本的に重症になるまで自覚症状がありません。
しかし、ものを見る中心となる黄斑とよばれる部分に異常がおきると、変視症という、ものが歪んで見える自覚症状が現れたりします。
糖尿病網膜症が進行して増殖網膜症になり、硝子体の中に小さな出血が飛び散るようになると、視野に黒い影やゴミの様なものが飛んで見える「飛蚊症」という症状が現れます。
さらに重症化すると失明の危険性が高くなります。

糖尿病網膜症の種類

糖尿病眼手帳には、改変Davis分類という分類方法で、糖尿病網膜症の状態を記録する欄があります。
これは病期分類といって、網膜症の程度を示す分類です。
改変Davis分類は、網膜症の症状の重さによって、「網膜症なし」、「単純網膜症」、「増殖前網膜症」、「増殖網膜症」に別れます。

糖尿病網膜症の合併症

糖尿病網膜症の合併症は発症する部位により、様々な種類に別れます。
黄斑に障害がおき、視力が低下する「糖尿病黄斑症」、新生血管の発生による「血管新生緑内障」、線維血管膜の癒着による「牽引性網膜剥離」、血管が詰まった事で視神経が機能しなくなる「虚血性視神経症」などがあります。
その他にも糖尿病白内障、糖尿病角膜症、糖尿病虹彩炎など、様々な合併症があります。

[IMG]牽引性網膜剥離-2

糖尿病網膜症の治療

レーザー光凝固術

レーザー光凝固術は、網膜にレーザーを照射して、熱で悪い部分を焼いてしまう治療です。
網膜症が悪化した際におこる新生血管の発生と増殖を予防したり、代表的な合併症の黄斑浮腫の治療に効果があります。

[IMG]汎網膜光凝固術/網膜-1

硝子体手術

硝子体手術は、糖尿病網膜症治療の最終手段ともいわれています。
硝子体出血や牽引性網膜剥離などの原因となっている硝子体の病変を硝子体ごと取り除いて、失明という最悪の事態を避けることが第一の目的です。

[IMG]硝子体切除-2