一般的な眼科検査の種類

屈折検査

目から入ってきた光(情報)は、角膜と水晶体で光を屈折させて網膜に焦点を合わせます。カメラの焦点を合わせるのと似た仕組みですね。角膜はカメラのレンズに該当し、水晶体はカメラのオートフォーカスと同じ役割をしています。屈折検査ではこの角膜の状態と水晶体の調節力を調べています。この検査では角膜の異常や水晶体の異常などを知る事ができ、近視や遠視だけでなく円錐角膜や白内障の程度を知る事ができます。ここで図る数値を屈折度数と言い、目の中の物理的な値となります。あくまで眼球内だけの話で「見る」という能力は網膜や視神経、脳、心理的要因も関係しますので、これを基準としつつ「視力検査」も行い実際にどこまで見えているかを調べます。

検査は穴を覗いてバルーンを見て頂くだけです。眩しさや痛みを感じる事はありません。ぼやけて見える事がありますが無理に調節しようとせず、自然体で見て頂く事が大切です。

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眼圧検査

眼圧とは目の中の圧力を言います。この圧力は目を丸く保つために一定の圧力が必要です。目の中では房水という水が循環しているのですが、これが正常に循環していれば良いのですが、排出がうまくできないと眼圧が上昇してしまいます。圧力が上がると網膜や視神経に負荷がかかり、悪化すると圧力で神経が壊れてしまいます。これが緑内障です。この神経は見るために必要な神経ですので、見難くなるという症状が出てきます。但し、目は2つあり脳が画像処理しています。この画像処理は補完機能があり、片目から入ってくる情報が少々不完全な場合はもう一方の目から入ってくる情報で補ってしまいます。そのためかなり悪化しないと自覚症状が現れません。壊れた神経は今の医療では元に戻す事ができないので、緑内障の治療は早期発見、早期治療が重要となります。眼圧は常に一定ではなく、季節や時間帯によっても変化するため日時を変えて検査する必要があります。

[IMG]眼圧-1

視力検査

視力検査は「見る」という能力を調べるためのものです。「見る」という能力は眼球、視神経、脳が一体となった能力です。屈折検査では良い度数が出ていても、視力検査で視力が出ない場合は何らかの障害があると疑う事ができます。つまり屈折検査と視力検査は一緒にする事でその効果を最大に発揮できるのです。最近はスマホなどで簡易的に視力検査ができるアプリがありますが、眼科で行う視力検査は小さいものまで見えているという事を確認している事が主ではないので精密さが必要になります。